2019年10月19日に、一般社団法人アスリートデュアルキャリア推進機構(ADCPA)2周年記念として、アスリートの「デュアルキャリア」をテーマとしたシンポジウムを開催しました。
デュアルキャリアの実践者として、今シーズン限りで現役を引退し来年度から東北楽天ゴールデンイーグルスで指導者のキャリアをスタートさせるヤクルトスワローズ館山昌平投手、元プロ野球選手で現役引退後ビジネスの世界でご活躍され、アスリートのセカンドキャリアとして注目されている藤田太陽氏、鵜久森淳志氏をお招きしました。
第1部の基調講演では、ADCPA代表理事の奥村から、ADCPAの設立の背景・先日のプロ野球フェニックスリーグでの講演などの活動報告や、「現役時代の学びが引退後のキャリアに活きる」というデュアルキャリアの考え方についてお話させて頂きました。
第2部の基調講演では、税理士として国内スポーツ選手の税務・ファイナンシャルプランニングを担当しているADCPA理事の國井から、プロスポーツ産業の現状やこれからスポーツ産業が発展していくために必要なことについてお話させて頂きました。
第3部のパネルディスカッションでは、館山昌平選手、藤田太陽氏、鵜久森淳志氏にお話を伺いました。モデレーターはADCPA代表理事の奥村が務めました。
ディスカッションのテーマは、「現役時代の振り返り」から「引退後のキャリア選択」、また「スポーツの未来について」など、多岐に渡りました。
現役時代のお話では、パフォーマンスを向上させるための思考、取り組みを中心にお話を伺いました。お三方が現役時代にどれだけの探求心を持って野球と向き合ってきたのか、垣間見ることができました。
キャリア選択のお話では、お三方がどんな悩みや葛藤を抱え、何が引退後のキャリア選択の決め手になったのか、お話頂きました。「外から野球界を変えたい」という鵜久森氏の言葉や、「アマチュアからプロに押し上げる仕事をしたい」という藤田氏の言葉など、3人の想いに触れることができました。
スポーツ業界の未来についてのお話では、「自分のこどもにプロ野球選手を勧めますか?」という問いを起点に、野球界の課題について議論。野球選手の引退後のキャリア選択をサポートしていくために、プロとアマチュアの垣根を無くしていくことの重要性を指摘されていました。
パネルディスカッションを通して、お三方の言語化能力の高さに大変驚きました。
参加者の方からも「セカンドキャリアとデュアルキャリアの違いがよく理解できた」「アスリートのキャリア形成において考えるべきポイントを知ることができた」「スポーツ界でも一般の仕事でも共通するお話がたくさん聞けた」との声を頂きました。
アスリートのみならずアスリートを取り巻く方々に対しても、「デュアルキャリア」という考え方を広げ、アスリートの社会的価値を知って頂くために、今後もこのようなシンポジウムを継続して開催していきます!
(シンポジウムの様子は日刊スポーツ様に記事にしていただきました)
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